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あなたのたいせつな人へ、贈り物えらびに寄り添いたい。
つるしびなは、生まれてきた子どものために、たくさんの人たちの祈りを込められてつくられます。つるしびなの存在や由来を、もっと若い人たちに知ってもらいたい。私は、その1つの手段として、『ぎふと』という冊子を作りました。
つるしびなを広めたいと思った理由の1つに、祖母の存在があります。私の祖母は、孫たちに1人1つずつ、大きなつるしびなを手作りしてくれました。幼い頃は、そのつるしびなを1つ作るのに、どれだけ時間がかかり、どれだけの作業工程があって、どれだけ祖母の気持ちがつまっているのか、あまりわかっていませんでした。大人になった今、祖母から贈られたつるしびなの、魅力、綺麗さ、尊さ全てがわかります。
現代では、そのつるしびなの存在も薄れつつあります。現代の人々の生活は、目まぐるしく過ぎてゆき、昔比べれば人との繋がり方も変わりました。私は、そんな中で、ゆらゆらと風に揺れ、たいせつな人からの想いが込められたつるしびなをみて、心を休める時間があっても良いのではないかと感じました。
手作り、伝統、思いやり、これらはとても温かいものです。それらを兼ね備えたつるしびなは、寂しくて、辛くて、どうしようもない心を、溶かしてくれるものだと私は思っています。
現代の人々が、陽の光のような温かい心を贈りあうことができますように。そんな思いで、『ぎふと』という作品名にしました。この作品を見て、少しでも多くの人の記憶のどこかに、つるしびなの存在が残せますように。
A5サイズ
22ページ(表紙4ページ含む)
作品解説
作品の企画趣旨や解説等がご覧いただけます。
一つずつ手づくりされた思いが感じ取れる「つるしびな」だと思いました。送られた人にもきっと届くと思います。